ミステリー作家の知念実希人さんの作品。
地上11階建ての円錐型のガラスの塔。そんな不思議な館で密室殺人事件が起きる。
一見するとありきたりでベタな設定のストーリーですが、30年前に流行った新本格ミステリーへのリスペクトが散りばめられたミステリー好きのための作品。
日本で謎解きの本格ミステリーが衰退してきた中、1981年に島田荘司さんの『占星術殺人事件』で狼煙をあげて、1987年に世に出た綾辻行人さんの『十角館の殺人』が一世を風靡し「新本格」というジャンルでミステリーがまた流行り出しました。
そんな実在する作品たちも『硝子の塔の殺人』の作中に出てきており、ミステリー好きにはたまらない内容。
知念実希人さんなりの新本格ミステリーに対するアンサーのような作品になっています。

硝子の塔の殺人
Audible版
– 完全版
ミステリを愛するすべての人へ
当作の完成度は、一斉を風靡した
わが「新本格」時代のクライマックスであり、
フィナーレを感じさせる。今後このフィールドから、
これを超える作が現れることはないだろう。
島田荘司
ああびっくりした、としか云いようがない。
これは僕の、多分に特権的な驚きでもあって、
そのぶん戸惑いも禁じえないのだが――。
ともあれ皆様、怪しい「館」にはご用心!
綾辻行人
500ページ、一気読み!
知念実希人の新たな代表作誕生
作家デビュー10年 実業之日本社創業125年 記念作品
雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、
刑事、霊能力者、小説家、料理人など、
一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
この館で次々と惨劇が起こる。
館の主人が毒殺され、
ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。
さらに、血文字で記された十三年前の事件……。
謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。
散りばめられた伏線、読者への挑戦状、
圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。
著者初の本格ミステリ長編、大本命!
【目次】
プロローグ
一日目
二日目
三日目
最終日
エピローグ
『硝子の塔の殺人』刊行に寄せて 島田荘司
当作の完成度は、一斉を風靡した
わが「新本格」時代のクライマックスであり、
フィナーレを感じさせる。今後このフィールドから、
これを超える作が現れることはないだろう。
島田荘司
ああびっくりした、としか云いようがない。
これは僕の、多分に特権的な驚きでもあって、
そのぶん戸惑いも禁じえないのだが――。
ともあれ皆様、怪しい「館」にはご用心!
綾辻行人
500ページ、一気読み!
知念実希人の新たな代表作誕生
作家デビュー10年 実業之日本社創業125年 記念作品
雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、
刑事、霊能力者、小説家、料理人など、
一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
この館で次々と惨劇が起こる。
館の主人が毒殺され、
ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。
さらに、血文字で記された十三年前の事件……。
謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。
散りばめられた伏線、読者への挑戦状、
圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。
著者初の本格ミステリ長編、大本命!
【目次】
プロローグ
一日目
二日目
三日目
最終日
エピローグ
『硝子の塔の殺人』刊行に寄せて 島田荘司
©Mikito Chinen 2021 Printed in Japan (P)2021 Audible, Inc.
- 再生時間18 時間 11 分
- 配信日(Audible)2021/7/30
- 言語日本語
- ASINB097PJHMR3
- バージョン完全版
- フォマットオーディオブック

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登録情報
再生時間 | 18 時間 11 分 |
---|---|
著者 | 知念 実希人 |
ナレーター | 高梨 謙吾 |
配信日(Audible.co.jp) | 2021/7/30 |
制作 | Audible Studios |
フォマット | オーディオブック |
バージョン | 完全版 |
言語 | 日本語 |
ASIN | B097PJHMR3 |
ナレーションのアクセント | Standard Japanese |
Amazon 売れ筋ランキング | - 562位Audibleブック・オリジナル (Audibleブック・オリジナルの売れ筋ランキングを見る) - 10位ミステリー - 3,719位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本) |
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
4.3/5
907 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。

島田荘司や綾辻行人をリアルタイムで新刊が出る度に読んでいた者としてはそれに憧れて作家になった人が書くオマージュ的な作品には感慨深いものが有ります。作中の探偵の名前は「ブルームーン探偵社」から取ったのかなとか妄想しながら読むのも色々楽しい。推理小説のテーマパークとは言い得て妙。あまり新本格の作者達を褒めているとなんだかくすぐったい感じもします。やり過ぎると嫌味かも。島田荘司の帯の惹句も「これ以上私達を玩具にしないでね」とも読めます。ストーリー展開は私の期待していたものと違いましたが。(私自身は最後に全員が再登場して、ほら君。騙された!みたいなのが好き)【個人の感想です】作中で本筋とは関係ありませんがブルーレイディスクがBlue-rayと表記されており作者に意図をお尋ねしたのですがお忙しいのか回答はありませんでした。【Blu-rayが正しい商品名のはず】「今年は館祭りだ!」と誰かが言ってましたが、まさにそんな感じ。初出がAppleのeBookと知って「時代は変わったな」と思いました。こんな面白い本。読まなきゃ勿体ない。
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-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年12月6日に日本でレビュー済み
レポート
Amazonで購入
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2022年10月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ネタバレあり感想です
帯に惹かれて購入(Kindle)
建物の見取図、登場人物一覧、暗号解読、読者への挑戦状があるのでそこはとても良い。
内容は…ミステリへの称賛がすごくてニヤニヤして読めるがクドイ気もする。
合わない場合はきっしょいな〜と思うんじゃないでしょうか。
トリックは部分的には自分でも気付くことができたし、謎解きが終わるあたりまではワクワク感あり。脱出からのくだりはちょっと映像化を意識しすぎな感じでちょっと…。ここだけハリウッドみたい。猟奇的な方に振り切れた方が私は好み。なんか無理矢理良い話っぽくされても。でもここで読後感に爽やかさを追加しているのでバランスが難しい。
主人公が色気を感じた時に「色気を感じた」と書くのはわかりやすいんだが読み物としてどうなのか。名探偵に関する美の描写が下手くそすぎでは…興醒め…
また、殺鼠剤について成人男性の致死量分となると現実ならかなりの量を服用しなければならないと思う。
市販の殺鼠剤ならばネズミですら死ぬのは数時間後のようだ(有効成分の含有量が調整されているため)
作中では即死しているネズミの死骸の描写があったので、とんでもない濃度のリン酸なんたらが含有されているようだが、それって猛毒では?気持ち的にフグ肝の価値が下がる…
帯を見て読むのを決めたが、帯は大袈裟に書きすぎで期待が高まってしまい、期待とのギャップで評価が下がる。だが大袈裟な帯の書きようがなかったら読みはしなかったというジレンマ。
お子様ランチのように、たくさんの楽しみが詰まっているが…大人でもワクワクするか、子供騙しと思うかは読み手次第。
自分はお子様ランチ好き側なので星4だが星1付ける人もいるのは当然。
暗号解読のところに塩基表だかコドン表だかを載せてほしかったな〜
帯に惹かれて購入(Kindle)
建物の見取図、登場人物一覧、暗号解読、読者への挑戦状があるのでそこはとても良い。
内容は…ミステリへの称賛がすごくてニヤニヤして読めるがクドイ気もする。
合わない場合はきっしょいな〜と思うんじゃないでしょうか。
トリックは部分的には自分でも気付くことができたし、謎解きが終わるあたりまではワクワク感あり。脱出からのくだりはちょっと映像化を意識しすぎな感じでちょっと…。ここだけハリウッドみたい。猟奇的な方に振り切れた方が私は好み。なんか無理矢理良い話っぽくされても。でもここで読後感に爽やかさを追加しているのでバランスが難しい。
主人公が色気を感じた時に「色気を感じた」と書くのはわかりやすいんだが読み物としてどうなのか。名探偵に関する美の描写が下手くそすぎでは…興醒め…
また、殺鼠剤について成人男性の致死量分となると現実ならかなりの量を服用しなければならないと思う。
市販の殺鼠剤ならばネズミですら死ぬのは数時間後のようだ(有効成分の含有量が調整されているため)
作中では即死しているネズミの死骸の描写があったので、とんでもない濃度のリン酸なんたらが含有されているようだが、それって猛毒では?気持ち的にフグ肝の価値が下がる…
帯を見て読むのを決めたが、帯は大袈裟に書きすぎで期待が高まってしまい、期待とのギャップで評価が下がる。だが大袈裟な帯の書きようがなかったら読みはしなかったというジレンマ。
お子様ランチのように、たくさんの楽しみが詰まっているが…大人でもワクワクするか、子供騙しと思うかは読み手次第。
自分はお子様ランチ好き側なので星4だが星1付ける人もいるのは当然。
暗号解読のところに塩基表だかコドン表だかを載せてほしかったな〜
VINEメンバー
Amazonで購入
【読書のきっかけ】
20世紀末に起きた新本格ムーブメントの集大成という作品として、高い評価を受けていたので、読んでみることとしました。
【率直な感想】
奇妙な建物で連続して起きる不可解な殺人事件。
これに、ロジックによる推理で真相解明に迫る探偵。
本格ミステリの要素をふんだんに取り入れた内容に、確かに、本格ミステリファンは、楽しめるだろうな、と感じた作品でした。
ただし、本作品を読む場合、少し注意が必要です。
まだ、あまり本格ミステリを読んでいない方は、過去の名作と呼ばれている本格ミステリを読んでから、本作品を読むべき、と考えています。
それは、作中で過去の名作の数々に触れられていて、ネタバレをしている訳ではないけれども、後日その名作を読んでも、何の予備知識もなく接した時の感動が味わえなくなる可能性があると思うからです。
さて、本題の率直な感想ですが、事件解決と思いきや、それを覆す真相が現われる、つまり、二転三転する物語構成となっていて、その仕掛けの数々は、緻密な論理に裏付けられていて、楽しむことができました。
ただ、本作品は、本格ミステリで初めて、真犯人の殺人の「動機」に違和感があると思った作品でした。
私は、本格ミステリでは「動機」は付け足しに過ぎないものでも構わないと思っています。
社会派ミステリならともかく、「動機」のリアリティに拘ることなく、純粋にロジックに裏付けられた推理を楽しめばよいジャンルこそが、本格ミステリと思っているからです。
しかし、今回は、「動機」に納得がいかなかったのです。
「動機」には拘ってこなかった私ですが、本作品は、いくら本格ミステリという究極のフィクションとは言え、人はこの「動機」で殺人を犯すものなのかな、と腑に落ちないものを感じました。
結末に向けて、とびきり意外な真相を披露しようという著者の意気込みは理解しています。
しかし、この「動機」で殺人を犯したとなると、異常な心理状態の人間ということになってしまう。
結果として、犯人は、異常な心理状態の人間でした、ならばよいけれど、本作品では、そういう風には描かれていないのです。
【全体評価】
本格ミステリでは、「動機」は付け足しと思っていた私が、初めて「動機」に納得できない作品でした。
ある意味では、本格ミステリの限界を感じさせる作品かもしれません。
20世紀末に起きた新本格ムーブメントの集大成という作品として、高い評価を受けていたので、読んでみることとしました。
【率直な感想】
奇妙な建物で連続して起きる不可解な殺人事件。
これに、ロジックによる推理で真相解明に迫る探偵。
本格ミステリの要素をふんだんに取り入れた内容に、確かに、本格ミステリファンは、楽しめるだろうな、と感じた作品でした。
ただし、本作品を読む場合、少し注意が必要です。
まだ、あまり本格ミステリを読んでいない方は、過去の名作と呼ばれている本格ミステリを読んでから、本作品を読むべき、と考えています。
それは、作中で過去の名作の数々に触れられていて、ネタバレをしている訳ではないけれども、後日その名作を読んでも、何の予備知識もなく接した時の感動が味わえなくなる可能性があると思うからです。
さて、本題の率直な感想ですが、事件解決と思いきや、それを覆す真相が現われる、つまり、二転三転する物語構成となっていて、その仕掛けの数々は、緻密な論理に裏付けられていて、楽しむことができました。
ただ、本作品は、本格ミステリで初めて、真犯人の殺人の「動機」に違和感があると思った作品でした。
私は、本格ミステリでは「動機」は付け足しに過ぎないものでも構わないと思っています。
社会派ミステリならともかく、「動機」のリアリティに拘ることなく、純粋にロジックに裏付けられた推理を楽しめばよいジャンルこそが、本格ミステリと思っているからです。
しかし、今回は、「動機」に納得がいかなかったのです。
「動機」には拘ってこなかった私ですが、本作品は、いくら本格ミステリという究極のフィクションとは言え、人はこの「動機」で殺人を犯すものなのかな、と腑に落ちないものを感じました。
結末に向けて、とびきり意外な真相を披露しようという著者の意気込みは理解しています。
しかし、この「動機」で殺人を犯したとなると、異常な心理状態の人間ということになってしまう。
結果として、犯人は、異常な心理状態の人間でした、ならばよいけれど、本作品では、そういう風には描かれていないのです。
【全体評価】
本格ミステリでは、「動機」は付け足しと思っていた私が、初めて「動機」に納得できない作品でした。
ある意味では、本格ミステリの限界を感じさせる作品かもしれません。