
木練柿(こねりがき)
Audible版
– 完全版
胸を匕首(あいくち)で刺された骸(むくろ)が発見された。北定町廻(きたじょうまちまわ)り同心の木暮信次郎が袖から見つけた一枚の紙、そこには小間物問屋遠野屋の女中頭の名が。そして、事件は意外な展開に……(「楓葉の客」)。表題作をはじめ闇を纏う同心・信次郎と刀を捨てた商人・清之介が織りなす魂を揺する物語。時代小説に新しい風を吹きこんだ『弥勒の月』『夜叉桜』に続くシリーズ第3巻、待望の文庫化。
©Atsuko Asano 2012 (P)2022 Audible, Inc.
- 再生時間9 時間 52 分
- 配信日(Audible)2023/3/17
- 言語日本語
- ASINB0BGVRQRDQ
- バージョン完全版
- フォマットオーディオブック
単品購入する
¥3,500¥3,500
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登録情報
再生時間 | 9 時間 52 分 |
---|---|
著者 | あさの あつこ |
ナレーター | 長谷川 俊介 |
配信日(Audible.co.jp) | 2023/3/17 |
制作 | Audible Studios |
フォマット | オーディオブック |
バージョン | 完全版 |
言語 | 日本語 |
ASIN | B0BGVRQRDQ |
ナレーションのアクセント | Standard Japanese |
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.2
4.2/5
264 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年8月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「弥勒の月」にはやられました。オリジナリティがある。そこかしこに影響を受けたという藤沢周平からの頂き物が散在しますが、それでも独特の世界感があり、楽しみにしていたのですが、この3冊目にして、読むのに疲れてきました。あさのあつこさんの長編は、どれも1巻目が鮮やかですが、どれも同じように、巻を重ねる毎にやり過ぎて、こねまわし過ぎていくのがとても残念です。女性にありがちの説明のくどさも鼻についてしまう。あー残念です。癖にある主人公二人、魅力的なのですが、小暮さんはちょっと脂ぎってきた感があります。
2012年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作者独特の視点の時代劇。設定は江戸時代だが、妙に現代性を感じる。心のあり方なのか、人間関係なのか・・・。身に纏っているものは着物であるし、髪型は丁髷や島田だったり。馬車も人力もない。汽車も車もない。高層ビルも携帯もPCもない。そういう時代。
料理や食事がたくさん出てくるわけでもないし、全体のトーンは決して明るいわけではない。が、嫌な気持ちにはならない。
言えることがもうひとつ、いろいろな「大人」が主人公の物語である。
次が読みたくなる。
料理や食事がたくさん出てくるわけでもないし、全体のトーンは決して明るいわけではない。が、嫌な気持ちにはならない。
言えることがもうひとつ、いろいろな「大人」が主人公の物語である。
次が読みたくなる。
2010年3月4日に日本でレビュー済み
おしのが、娘おりんと清之介の出会いをしみじみと思い出していた頃、縁があり遠野屋に
拾われ、清之介が我が子と思い育てているおこまが何ものかにさらわれた。清之介は
木暮信次郎に助けを求める。おこまをさらった犯人の狙いはいったい何か?おこまは無事
遠野屋に戻ってこられるのか?表題作「木練柿」を含む4編を収録。「弥勒の月」「夜叉桜」に
続く、シリーズ第3作。
シリーズ2作目の「夜叉桜」で清之介に託された幼い命の行く末が案じられたが、おしのや
清之介、女中頭のおみつらの愛情を受けすくすく育っていたのに安心した。おしのも少しずつ
現実を受け入れ、元気を取り戻しているようでほっとした。ただ、今回の作品では、清之介の
過去に関係する人物の登場や、それに伴って起こる事件などがいっさいなかった。このまま
平穏に生活できるとはどうしても思えない。「闇の力」ははたしてこれから清之介にどう接触
してくるのか?とても気になるところだ。今回の作品も心に切なくしみてくる話が多かった。
描写に少々くどさを感じたが、おりんと清之介のことは特に胸にぐっとくるものがあった。
これからが楽しみなシリーズだ。
拾われ、清之介が我が子と思い育てているおこまが何ものかにさらわれた。清之介は
木暮信次郎に助けを求める。おこまをさらった犯人の狙いはいったい何か?おこまは無事
遠野屋に戻ってこられるのか?表題作「木練柿」を含む4編を収録。「弥勒の月」「夜叉桜」に
続く、シリーズ第3作。
シリーズ2作目の「夜叉桜」で清之介に託された幼い命の行く末が案じられたが、おしのや
清之介、女中頭のおみつらの愛情を受けすくすく育っていたのに安心した。おしのも少しずつ
現実を受け入れ、元気を取り戻しているようでほっとした。ただ、今回の作品では、清之介の
過去に関係する人物の登場や、それに伴って起こる事件などがいっさいなかった。このまま
平穏に生活できるとはどうしても思えない。「闇の力」ははたしてこれから清之介にどう接触
してくるのか?とても気になるところだ。今回の作品も心に切なくしみてくる話が多かった。
描写に少々くどさを感じたが、おりんと清之介のことは特に胸にぐっとくるものがあった。
これからが楽しみなシリーズだ。
2010年2月4日に日本でレビュー済み
おりんに、「お覚悟を」と迫られた清弥は、ひとかどの商人、遠野屋清之介となった。
清之介の所作は、見惚れるように滑らかである。まわりには、ゆきとどいた言葉をかけ、心遣いをみせる。店の者にも全面的に信頼されている。だがそのこと自体が、好意的に見ているものにさえ、時として懸念を抱かせる。
≪計算ずくであるわけがない。この男の本質なのだ。この男はこうやって他者の心を掴み、揺すり、操る。
操る?
伊佐治は息を詰め、頭を振った。≫
武士と商人の間に、「覚悟」があった。だが清之介の「覚悟」がどうであったとしても、同心小暮信次郎の眼に視えるものがある。
≪親分は、あやつが商人などではなく正真の人斬りだと心底では思っていた。そういうこったろ。≫
義母は、その不安のゆえに、娘おりんを追い詰めた。信次郎は清之介を、「狩る相手」と考えている。伊佐治には、信次郎の言葉を否定できない時がある。清之介は、まわりのものを力づける、そして怖れを抱かせる。まわりのものは否応なく、清之助の渦に巻き込まれる。しかも、清之助自身が、己を不吉なものではないかという思いをぬぐい切れていないのだ。そこに、おこまという養女が現れる、まさにかけがえのない存在として。
総ての話が、信と不信が交錯する場として、進んでいく。そしてそこに、怖ろしいもの、が現れては消える。
清之介の所作は、見惚れるように滑らかである。まわりには、ゆきとどいた言葉をかけ、心遣いをみせる。店の者にも全面的に信頼されている。だがそのこと自体が、好意的に見ているものにさえ、時として懸念を抱かせる。
≪計算ずくであるわけがない。この男の本質なのだ。この男はこうやって他者の心を掴み、揺すり、操る。
操る?
伊佐治は息を詰め、頭を振った。≫
武士と商人の間に、「覚悟」があった。だが清之介の「覚悟」がどうであったとしても、同心小暮信次郎の眼に視えるものがある。
≪親分は、あやつが商人などではなく正真の人斬りだと心底では思っていた。そういうこったろ。≫
義母は、その不安のゆえに、娘おりんを追い詰めた。信次郎は清之介を、「狩る相手」と考えている。伊佐治には、信次郎の言葉を否定できない時がある。清之介は、まわりのものを力づける、そして怖れを抱かせる。まわりのものは否応なく、清之助の渦に巻き込まれる。しかも、清之助自身が、己を不吉なものではないかという思いをぬぐい切れていないのだ。そこに、おこまという養女が現れる、まさにかけがえのない存在として。
総ての話が、信と不信が交錯する場として、進んでいく。そしてそこに、怖ろしいもの、が現れては消える。