三浦しをんさん、初めてでしたが、
すごくよかった。
言葉の広がりと豊かさが心地よくて、
かといって気をてらうような言葉を並べたてて台詞倒れになるわけでもなく、
この作家は言葉を大切にしていて、こよなく愛しているのだなと感じるものがありました。
聴きながら、以前アニメで観た「舟を編む」を思い浮かべましたが、
後から同じ三浦しをんの作品だとわかっても、不思議じゃないくらい、
アニメを観た時と同じ感慨を感じたので、
アニメ制作側の方も しをんさんの言葉の戯れに共感共鳴していたんだろうなとほっこりします。
物語では、生まれた環境も境遇も真逆で、タイプも違う二人の主人公ですが、
それぞれの、自分の生き方に対する誠実で真剣さが共鳴して互いを引き寄せ繋がった。
互いに依存せず尊重し、近いけど近すぎず、こういう人間関係すごーく羨ましいです。
もっと続きが読みたい!
と思ったら、オーディブルオリジナル作品だったにですね、
目が文字を追うのが辛くなって最近はオーディブルがありがたい。
お陰で今まで手に取った事のない作家作品との出会いも多くなりました。
三浦しをんさんの作品のオーディブル化ももっともっと聴きたいです。
朗読の櫻井さんも素敵で、ますます好きになりました。
みんなみんな、ありがとうございます。

墨のゆらめき
Audible版
– オリジナルレコーディング
価格 | 新品 | 中古品 |
Kindle版 (電子書籍)
"もう一度試してください。" | — | — |
Audible版, オリジナルレコーディング
"もう一度試してください。" |
¥0
| Audible会員 - 無料体験 |
【オーディオファースト作品】直木賞作家・三浦しをんによるAmazon オーディブル書き下ろし小説。
小さなホテルに勤める続力(つづき・ちから)は、顧客の「お別れの会」の案内状の宛名書きを依頼するため、町で書道教室を営む遠田薫(とおだ・かおる)のもとを訪れる。遠田はなにやら過去のありそうな男だが、さまざまな筆跡を自在に書きこなす腕前の持ち主だった。続が文面を考え、遠田がそれを書き記す形で、二人は協力して手紙の代筆業をはじめることになるのだが――。
<オーディオファースト作品を執筆するにあたり>(三浦しをん)
朗読にふさわしい題材はなにかなと考えて、「文字」を選びました。「文字」は、(点字などを除いて)基本的には目で見て認識するものです。視覚情報である「文字」についてのストーリーを、音声のみで表現してもらったら、おもしろいんじゃないかなと思いました。
目論見がうまくいったかどうかはわかりませんが、個人的には、音声を通して情景が浮かんできたり、思わずくすっと笑ってしまったりと、自分が書いた文章だということを忘れて聞き入りました。みなさまにもお楽しみいただけましたら幸いです。
カバーアートデザイン:石井勇一(OTUA)
小さなホテルに勤める続力(つづき・ちから)は、顧客の「お別れの会」の案内状の宛名書きを依頼するため、町で書道教室を営む遠田薫(とおだ・かおる)のもとを訪れる。遠田はなにやら過去のありそうな男だが、さまざまな筆跡を自在に書きこなす腕前の持ち主だった。続が文面を考え、遠田がそれを書き記す形で、二人は協力して手紙の代筆業をはじめることになるのだが――。
<オーディオファースト作品を執筆するにあたり>(三浦しをん)
朗読にふさわしい題材はなにかなと考えて、「文字」を選びました。「文字」は、(点字などを除いて)基本的には目で見て認識するものです。視覚情報である「文字」についてのストーリーを、音声のみで表現してもらったら、おもしろいんじゃないかなと思いました。
目論見がうまくいったかどうかはわかりませんが、個人的には、音声を通して情景が浮かんできたり、思わずくすっと笑ってしまったりと、自分が書いた文章だということを忘れて聞き入りました。みなさまにもお楽しみいただけましたら幸いです。
カバーアートデザイン:石井勇一(OTUA)
©三浦しをん/新潮社 (P)2021 Audible Originals, LLC
- 再生時間6 時間 43 分
- 配信日(Audible)2022/11/17
- 言語日本語
- ASINB08XYZHVMG
- バージョンオリジナルレコーディング
- フォマットオーディオブック
単品購入する
¥3,000¥3,000
単品購入する
¥3,000¥3,000
ボタンを押すと注文が確定し、 Audibleの利用規約 に同意し、お客様が指定されたクレジットカードまたは登録されているその他のカードに対して請求されることに同意をしたものとみなされます。支払方法及び返品等については上記リンクよりご確認いただけます。プライバシー規約は こちら からご確認いただけます。
Audibleが販売・配信します。
AudibleはAmazonの関連会社です。
AudibleはAmazonの関連会社です。
このタイトルをチェックした人はこんなタイトルもチェックしています
ページ 1 / 1最初に戻るページ 1 / 1
登録情報
再生時間 | 6 時間 43 分 |
---|---|
著者 | 三浦 しをん |
ナレーター | 櫻井 孝宏 |
配信日(Audible.co.jp) | 2022/11/17 |
制作 | Audible Studios |
フォマット | オーディオブック |
バージョン | オリジナルレコーディング |
言語 | 日本語 |
ASIN | B08XYZHVMG |
Amazon 売れ筋ランキング | - 2,061位Audibleブック・オリジナル (Audibleブック・オリジナルの売れ筋ランキングを見る) - 449位文学・フィクション - 1,304位全集・選書 (本) - 41,501位文芸作品 |
カスタマーレビュー
5つ星のうち3.7
3.7/5
3 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2022年11月23日に日本でレビュー済み
AmazonのAudible専用の書き下ろし作品。三浦しをんは、ストーリーテイラーである。テーマは、男の友情だと思う。いまどき、男の友情なんてと思うが、聞きながら、その展開の巧みさに、感心する。
町の古ぼけた民家で書道教室を営む遠田薫。長袖でキッチリした服装をしている。それが、物語の謎かけである。遠田に、小さなホテルに勤める続(つづき)は、宛名書きを書道家遠田に依頼することから始まる。いまどき、宛名書きにこだわるというのが、三浦しをんらしい。郵便物は、相手に確実に届けばいいし、そんな経費は削減されている世知辛い世の中なのに、三浦しをんはこだわる。
書道家も、ある意味では絶滅危惧の存在でもある。文字も読めればいいし、手書きで書くことさえなくなっている。フォントを選べば、それなりの文字の風情ができる。結局、書道家は芸術の分野にいくしかないのかもしれない。なんとなく、書道家の悲哀と消え去る運命を感じさせる遠田という人物。
遠田は、さまざまな筆跡を自在に書きこなす腕前の持ち主だった。本人の筆跡は、わからないほど変化自在の巧みな技術を持っていた。文字には、その人なりの個性がある。その個性さえ実現する。
遠田は、書道塾で、子どもたちや大人たちにも教えていて、遠田は代筆業も行っていた。ふーむ。いまどき、代筆業も珍しい。ネット上では、テンペレートがあり、それをコピペすればいい。文章やレポートも、ほとんどコピペでできる。はては、人工知能代筆業も可能な時代だ。小説さえも、人工知能が作る。代筆業も、消え去る運命かもしれない。存在自体が、危うい遠田という男。
小学生の代筆業で、代金は「うまかぼう」だ。まだ、私はうまかぼうを食したことがない。探して、食べてみよう。ホテルマンの続(つづき)は、サラミ味のうまかぼうが好きだという。ふーむ。ビールのつまみのようなうまかぼうだ。遠田に、朝からすき焼きを誘われるホテルマン続。豪華な牛肉をいただいて感激している。食い地がはっているのだ。それで、続きは、文面を考案する仕事を強いられる。
その物々交換的な経済がなんとも言えない。書道家の遠田に、ホテルマン続は惹かれていく。
二人の友情は、仕事以外で進んでいくが、遠田から宛名書きの仕事をやめるというメールが来た。
驚いて、続は、遠田を訪ねるが、遠田の過去が遠田から聞かされる。遠田の隠された過去が明らかになる。続は?ふーむ。おもしろい所に持っていく。なるほど。
絶滅危惧種の書道家に将来はあるのだろうか。そこに居候しているカネコ氏が、ひょうきんである。
三浦しをんの目指している領域は、消え去ろうとする日本の良き文化を語り続けることなのだ。
町の古ぼけた民家で書道教室を営む遠田薫。長袖でキッチリした服装をしている。それが、物語の謎かけである。遠田に、小さなホテルに勤める続(つづき)は、宛名書きを書道家遠田に依頼することから始まる。いまどき、宛名書きにこだわるというのが、三浦しをんらしい。郵便物は、相手に確実に届けばいいし、そんな経費は削減されている世知辛い世の中なのに、三浦しをんはこだわる。
書道家も、ある意味では絶滅危惧の存在でもある。文字も読めればいいし、手書きで書くことさえなくなっている。フォントを選べば、それなりの文字の風情ができる。結局、書道家は芸術の分野にいくしかないのかもしれない。なんとなく、書道家の悲哀と消え去る運命を感じさせる遠田という人物。
遠田は、さまざまな筆跡を自在に書きこなす腕前の持ち主だった。本人の筆跡は、わからないほど変化自在の巧みな技術を持っていた。文字には、その人なりの個性がある。その個性さえ実現する。
遠田は、書道塾で、子どもたちや大人たちにも教えていて、遠田は代筆業も行っていた。ふーむ。いまどき、代筆業も珍しい。ネット上では、テンペレートがあり、それをコピペすればいい。文章やレポートも、ほとんどコピペでできる。はては、人工知能代筆業も可能な時代だ。小説さえも、人工知能が作る。代筆業も、消え去る運命かもしれない。存在自体が、危うい遠田という男。
小学生の代筆業で、代金は「うまかぼう」だ。まだ、私はうまかぼうを食したことがない。探して、食べてみよう。ホテルマンの続(つづき)は、サラミ味のうまかぼうが好きだという。ふーむ。ビールのつまみのようなうまかぼうだ。遠田に、朝からすき焼きを誘われるホテルマン続。豪華な牛肉をいただいて感激している。食い地がはっているのだ。それで、続きは、文面を考案する仕事を強いられる。
その物々交換的な経済がなんとも言えない。書道家の遠田に、ホテルマン続は惹かれていく。
二人の友情は、仕事以外で進んでいくが、遠田から宛名書きの仕事をやめるというメールが来た。
驚いて、続は、遠田を訪ねるが、遠田の過去が遠田から聞かされる。遠田の隠された過去が明らかになる。続は?ふーむ。おもしろい所に持っていく。なるほど。
絶滅危惧種の書道家に将来はあるのだろうか。そこに居候しているカネコ氏が、ひょうきんである。
三浦しをんの目指している領域は、消え去ろうとする日本の良き文化を語り続けることなのだ。